「俺と一緒の方が危険なのに」



そう言いながら、あたしの横に座り毛先を指で絡めた。



「碧君の二重人格っ」

「愛姫もだろ?
さっきは可愛い声出してたくせに」

「あっ、あれは、違っ!」

「何が違うの?
感じてなかったって事?」



碧君の意地悪っ!



そんな風に言わなくてもいいのに。

目に涙を浮かべるあたしを見て、哀しそうな顔をし、



そっとキスを落とした。



それだけで、また熱を帯びる体。


触れた毛先やキスされた場所が


“もっと”


と囁く。



「んな顔して。
誘ってんのか?」

「ふぇ!?」



あ、あたし、そんな顔してた?

布団を被り、慌てて顔を隠した。