「先生……私の事、好きですか?」



参った。



だんだんと潤んでいく瞳。

俺は黙って見つめ返すしか出来なくて。


あと一歩が。

最後の一歩が出ない。



「先……生」

「言うな。……それ以上言うなって」



笑ってごまかした。



次の流湖の言葉がわかったから。


今、言われたらヤバイ。


もう……止めれなくなるから。



「先生っ!」



大きな声。



今、俺が考えていた事がわかっているかのような顔に見えた。



「私……先生が好きです」



そう言葉を聞いた瞬間には、もう俺は流湖を抱きしめていた。