カッと熱くなる顔。 下唇がワナワナと奮えたのがわかった。 一礼をした私は、先生を真っ直ぐ見つめ……1度も合わなかった目を下へと落とし職員室を後にした。 私は、何を期待していたの? 先生にすれば、気まぐれのキス。 何度もそう思っていたじゃない。 わかっていたはずなのに……。 あのキスに意味があって欲しかったんだ。