「久し振りじゃん。」

猛は屋上に着くなり、私から奪ったランチトートを床に置いた。


「うっ・・・うん・・・」


「食べてくれる?」って聞かなきゃ・・・早く動いて、私の口・・・「食べてくれる?」


早く言わなきゃ・・・


その間にも無言でランチトートからお弁当を出す猛。


「たったっ食べてく・・・「弁当箱違くね?」


せっかく聞こうとしたのにぃ!もう!


ガックリ肩を落とし、猛の質問を頭に入れる。


(弁当箱違くね?)



あっ・・・なんて言おう。前のは捨てちゃったんだ・・・


「え?そぅかなぁ??」


とりあえずしらばっくれてみる。


「明らかに違うだろ。なんで?」



ダメだ・・・猛に嘘は通じない。



「澄子?・・・・もしかして捨てたのか?」



ドクン!どうしよう・・・猛の声がすごく怒ってる。