「賢と何話してた?」


屋上まで連れて来られ、壁に寄り添うように二人で座った。



猛はイライラしてるのか、足をトントンさせている。



「何でも無い・・・」


せっかく二人でいるのに、こんな風に怒られてるみたいの嫌だ・・・



「ハァー、まぁいーわ。とりあえず授業始まるし教室戻るぞ」


結局何も話さないまま休憩時間は終わり、次の授業が始まってしまった。



前なら、ちゃんと私が言うまで話を聞いてくれたのにな・・・。


もう嫉妬なんてしてくれないのかな?



案の定授業になんてならなくて、ボーっと窓の外を覗くと2年生が楽しそうに体育をしていた。


「・・・いいな」


ボソッと独り言を呟きながら、机に頭を付け浅い眠りに付いた。



ウトウトしながら思い出したのは、自分が2年生だった頃の事。



隣にはいつも猛がいて、穏やかに笑ってた私。



いつも笑顔で楽しそうにしていた私。



浅い眠りの中、そんな風に楽しそうだった自分達を思い出していた。