「澄子、ごめん・・・ごめんな」
何故か謝る猛。
「・・・」
まるで状況を知っているような。
「見つけてやれなくてごめん」
ぎゅっと力を入れて抱きしめられる。
嬉しいけど・・・
「痛・・・」
「!」
猛が何かに気づき、急いで保健室に入れられた。
そこに先生の姿は無く、猛は一目散にベッドに私を倒した。
「やっ!ちょ、猛?」
私の上に跨り、強引に制服のボタンに手を掛ける。
ダメ!痣が・・・
「猛!先生来ちゃうよ!」
抵抗の意味も無く、猛の目の前にさらされたお腹の痣。
「なんだ、これ・・・」
もちろん、昨日猛の前で裸になった時、こんな痣は無かった。
だから、この痣が今日やられた事は察しが付く。
「あいつら、手・・・出したのか?」
あいつら、って気づいてるの?
「蹴られたのか?」
猛が、今まで見たことも無いくらい怒ってる。
怒ってるなんてものじゃなくて、キレてる。