「・・・」
でもどんどん痛くなってくる・・・
痛みで頭がくらくらする。
やばいなぁ・・・
横になりたい。
「保健・・・室」
ふらつく足をどうにか動かして、静かな廊下を壁伝いに歩いて行く。
「もぅ・・・なんで、蹴るかなぁ・・・」
暴力反対!そんな事を思いながらどうにか保健室に着こうした時。
「・・・ハァ、ハァ、」
後ろから、人の気配がする。
走った後なのか、息が途切れ途切れ。
「・・・っ」
振り向くと、そこにいたのは・・・
「お前、今までどこにっハァ・・・」
息切れをして、すこし汗をかいた猛だった。
「猛・・・」
猛の顔をみた瞬間、我慢してたものがプツンと切れた気がした。
ダメなのに。
猛の前じゃ泣いたらダメなのに。
でも怖かった。
痛かった。
悔しかった。
「ふぇ・・・」