拓真side

愛李と出逢ってから、俺はずっと考えてる。

…もちろん愛李のこと。

今は3限目の数学。

…あぁ…だるい…。

口うるさい先公から配られた数字ばっかのプリントを睨んで机に顔を伏せた。


そして、そのまま俺は夢の中へと吸い込まれていった。

「………っい!おいっ!拓真!」

「……ん…っんだよ…あ?先公は?」
親友の中尾に起こされ、顔を上げると

俺以外のやつらは机に数学の教材はなく、ジャージに着替えていた。

あぁ…次、体育だったな…。

「ったく…お前どんだけ寝りゃ気ぃすむんだよ…」

ぶつぶつと愚痴を言う中尾に「悪りぃ悪りぃ」と謝り

サッとジャージに着替え教室を出た。