ウォータースライダーは比較的空いていた。


「お昼時だから空いてるのかな?」


並んでいる間に私達は、どちらからともなく手を離した。


しばらくは沈黙だったけど、オミから話しかけてくれた。


「…だね。
あっ、あそこのお弁当豪華♪」


私はなるべくオミを見ないようにする為にすぐ下に目線を向けた。


すると、真下の家族が楽しそうにお弁当を食べる姿が見えた。


「本当だ♪」


オミが私のすぐ横から下を覗き込んだ。


うっ…


顔近っ!


「オ、オミはウォータースライダー乗りたくないんじゃなかったの?」


ど、どもっちゃった!!


「ううん…乗りたかったけど?
俺の返事を待たずにミオがさっさと行っちゃうからだろ?」


「だって…なんか曖昧な態度だったから。」


「それは…」


それは?