「なぁに、楽しそうね?」



「梨子!」

「おはよう、岬さん」

「おはよ、馬野君。」



「あ、梨子!携帯で小説読めるって知ってた?!」

「当たり前でしょ。いまや定番よ」



半ば呆れたように息をついてあたしを見る2人。

「なにさ、いいですよ、どうせ流行りについていけない女っすよ」



ふん、とそっぽを向いたあたしに、梨子のわざとらしい優しい声。



「そんな浅葱も可愛くて好きよぉ」