次の日、俺はまた1年の教室棟へ向かった。



昨日のあいつが、

今日は笑ってない。



ぼーっと廊下の窓に手をついて、空を眺めていた。

「おい、」

「………」

「おいっ」

「は、……?い?」



明らかに不審者を見る目で俺を見上げる。

昨日は、あんなに明るく俺に話し掛けて来たくせに……

なんなんだ、お前。



───ドキン───

は?
俺もおかしくなったか?

───ドキン───

名前も知らない奴に恋をするなんて、そうとうな欲求不満か?

いや、んなわけない。

欲情なんて最近まるでしてないからな?





ならば───



信じてみようか──。
俺の勘