あたしがバッと振り返って梨子の方を見ると、 ニヤニヤと気持ちの悪い笑みをたたえた友達が数名、梨子を中心にして立っていた。 「なっ………!」 「言われなくてもそのつもりだが?」 さっきからあたしの言葉を遮るの好きだね、この人達。 しかも、何その冷たい顔! あたしの前で見せる、あのムカつくくらいの笑みを見せてみなさいよ! 「結構です!じゃあ、バイバイみんな」 そう言って、あたしは1人、校門から続く下り坂を下りていった。