ある日、翔兄さんの部屋に上がって話をする約束をした。

「浅葱ちゃん…俺ね?」

「え?」

「好きだよ」

「え?」

突然近づいてきた翔兄さんの顔に、あたしは思わず身体を反らす。

「キスしよーよ」

「や…やだよ」

もともとそんなつもりで来たんじゃないし、興味もない。


すると今度は、座っていた床に、あたしは押し倒される格好になった。

「じゃあ、エッチは?」

「もっとダメでしょ!」

おもいっきり翔兄さんを突飛ばして、あたしは立ち上がった。