「大丈夫だ」
必死に絞りだした声は、先輩を呼んでいた。
「大丈夫だ」
何度も問いかけて、何度も応えてくれる。
先輩は、いつの間にかあたしの頭を覆うように抱き締めてくれていた。
3人組の目の前なのに、、、
わかっていながら、あたしも離れることはできなかった。
「大丈夫だから」
今日、あの人が…「翔兄さん」が、ここにいることに動揺が隠せない。
先輩の声と温もりだけが、今のあたしを支えていた。
あたしは、こんなに弱かっただろうか。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…