「え、、いいのぉ?先輩は…」

「え?」

なんで今、あの人が関係あるの?

「だって、まだ付き合ってるって…今日も、ここに」

ここに……───?


目の前が真っ暗になるのがわかった。


ナ ニ モ ミ エ ナ イ ───


思い出したくない記憶の引き出しが、ギリギリと嫌な音を立てて開いていく。

藤沢先輩が受けとめてくれてふさいだはずの傷口は、、、いとも簡単に血を流す。

あたしは、こんなに弱かっただろうか。

「藤沢先輩…」