「あっ、来たよ!あの人!」
「浅葱いなくない?」

あれ、あたしもしかして…先輩に隠れて見えてない?


「こっ、こんにちは!」

「…あぁ、ども」

うわ、この声は無表情なんだろうなぁ。

「えっと、あたし達…浅葱の友達で…」

「そーなの?…浅葱」

…呼ぶな~!と思ってる間に、手を引っ張られる。

一気に、3人の表情が引きつるのがわかった。


「それも、癖なんですかぁ?」

「癖、だ?」

「え…だってさっき、浅葱の髪を撫でたとき…浅葱が癖だって…」

深いため息をつく先輩。