それを許してしまうあたしは、かなり優しくなったと思う。

てゆうか、甘くなった。

「浅葱」

「なんですか」

「部活、頑張ろうな」

「…もちろんです!」


背後で、先輩が笑ったのがわかった。

その瞬間、あたしの心臓が急に暴れだして、ドキドキうるさくて、先輩に聞かれるんじゃないかと思わず先輩の腕から逃げ出した。


「お…終わりです!資料、ください!」

「お前…可愛いな」

「はぁ?!」

先輩はあたしに資料を渡すと、ドアを開けてくれた。

ちょっと笑って。