あたしは、スキップでもしかねないほどの軽々とした気分で、体育館を後にした。 「ただいま~」 「あら、おかえり」 お母さんが、缶ビール片手にソファに座っている。 どちらかというと、お父さんのポジションに、お母さんが陣取っているのだ。 「お姉ちゃん、ダンク~」 萌葱がダンクを連呼する理由は、あたしの身に起きたことを知っているから。 ………まぁ、全部じゃないけど………