「しけた面すんなよ」 「ブッ………!ん?!」 涙を拭くことすら忘れていたあたしの顔に、男バス用の大きなタオルを押しつけたのは、間違いなく藤沢先輩。 「ふふひゃい!ほれ、ふぉかして!」 「はぁー?何言ってっかわかんねぇ」 あたしは思い切りタオルを引き剥がすと、大声で言った。 「うるさい!これどかして!って言ったんです!昨日はありがとうございました!じゃ!」 …言い切った。 あたしは言えた!うん。