「咲人、、、」

頭に響く音…声。

先輩の、、、声。

あたしは一気に回れ右をすると、モップを握って走り出した。

「あっ!浅葱!?」


モップを猛ダッシュでかけるあたしを誰もが不思議に思ったに違いなかった。

それからあたしは、昨日あたしとビッケ君がいた場所を丹念に磨いた。

練習時間がきて、集合の合図があるまで、あたしはずっとモップをかけていた。