それに、あと1人。
言葉には出さないけど、楽しそう…な藤沢先輩。
でも、あんなにハードな練習やってて、心臓…大丈夫なのかな?
みんなの前で倒れたら、隠すことも、ましてバスケを続けることさえできなくなる。
そしたら、あのダンクを見たくても、見られなくなっちゃう…
って、何を余計なことを考えてんだろ!
ぼーっとしていたあたしは、自分の背後に回った存在に、気付かなかった。
「アサギ!」
「うぁ!?…ビッケ君?!」
「ガッシュク、タノシイ!」
「う…うん。疲れるけど」
ご自慢の笑顔を振りまきながら、あたしを見下ろすビッケ君。