来た、来た、来たぁっ!!!
待ってましたよ夏合宿…
今日この日が、どれっだけ待ち遠しかったか…わかってんのかな
いや、夏合宿はわからんな
…って、誰に話してんだ?
「浅葱!」
「梨子!」
体育館の手前で、梨子に声をかけられた。
大きな荷物を持ち、片手にはバッシュ。
あたしと全く同じファッションである。
「楽しみだね!」
「うん、やっと対決できるんだ」
「え?誰と?」
「決まってんじゃん!藤沢先輩とビッケ君だよ」
「…は?!」
「だって言ってたじゃん、負けないって」
梨子が、盛大にため息をついた
「あんた、本当にわかってなかったの…?」
え、何を?