「違っ……!」
つい口が動いた。
「違う?どういうことだ」
「あ、いや、その…」
この気持ちがわからないあたしは、何も言えないまま、俯いてしまった。
「…浅葱。俺、夏合宿頑張るから。」
………え?
「お前が今、違うって言ってくれたから、俺にも、まだ頑張る余地があるってわけだ。…ビッケには負けねぇよ?」
フッと笑った先輩の目が、少し揺れている気がして、あたしも決意しなきゃ…と思った。
「藤沢先輩。」
「ん?」
「あたしも、夏合宿頑張ります!ビッケ君にも、藤沢先輩にも、負けませんから!」
………
……………
……………?