その瞬間、周りのタオルも離れていってしまった。

みんな走り去っていく。


ちょっと、あたし汗を拭きたいんだけどっ!



「頭、拭いてやろうか?」

「あぁー、ありがとう…」

って、え?!



「いやいや、いいですって!!」

「遠慮すんなよ」



あたしの頭上で笑うのは、藤沢先輩。

ほら、そんな顔するから、周りの視線が釘付けなの、わかってる?