「いやぁ、悪い悪い!だましちゃった!」
………
夢中で走って、たどり着いた朝日公園。
そこで待っていたのは、ヒラヒラと手を振る、藤沢先輩だった。
「最低です。」
「ごめんって。まさかマジで来てくれるとは思ってなくて。うっそーって言おうとしたら電話切れちまったから待ってた」
元気な姿に安堵しながらも、あたしは先輩をにらんだ。
「次は来ませんから。もし本当に苦しくなってても、来ませんから……っ!」
泣くつもりなんてなかったのに、言葉を発すれば発するほど涙が出てきた。
「本当に、心配したのに……っ」
「悪い……。俺が浅はかだった。心配してくれて、サンキュ」
そう言って、先輩は泣いてるあたしを抱き上げた。
「へ?!」