「斉藤……」

「はい?」



あたし達は、まだリングにぶら下がったままで

あたしは両手を使えない状態で





それを知ってか知らないか、

藤沢部長の顔が、目の前にある時は、本当にびっくりした。



「浅葱」

「はい?」

呼び捨てかよ!



「お礼、してよ」