変な感覚のあと、あたしのお腹に回された腕に力が入ったことに気付いた。



「捕まってみな」





………そう。

あたしの頭上には、ダンクした選手しか触れることを許されないリングがあった。





「早くしろよ。腕…キツいんだけど」



あ。

あたしは急いで手を伸ばした。



部長は、あたしを担いだままダンクして、さらにあたしを憧れのリングにぶらさがらせてくれたのだ。