一瞬、呆気にとられたお兄ちゃんは
「・・あぁ。」
とすぐに理解した様子で
「はじめまして。結城です。
 どうぞよろしくお願いします。」
と挨拶した。

みっちゃんは、私の隣でくすくすと
笑っている。
私は、その様子にはてなを浮かべていた。
・・・何か、納得できない。




「ほら、うた!
 お前も挨拶しろ!」

お兄ちゃんにいきなり引っ張られて
前につんのめりそうになったが
なんとか踏みとどまった。

そして、なんとかその眩しい王子様を
見上げて、「結城歌です。」そう頭を下げた。