もう一度、優君は
「おはよう」
そう言いながら
ソファの方まで来てくれて
「うたちゃん」
そう私の名前を呼んで
上から、影をつくるように
覗き込む。


こうやって、私と目を合わせてくれる
優君が大好きだった。


涼しい声と涼しい笑顔


背後から差し込む日差しのように
眩しくて、少し目をそらしてしまった。




それをごまかすように
「お兄ちゃんが・・・」
って、告げれば、


「おい!爽太!」
起きろ!って優君がお兄ちゃんを
揺さぶるけれど・・・