やっぱり、優君は王子様だ。

みっちゃんの作ってくれるお菓子よりも
お兄ちゃんが作ってくれたおにぎりよりも


優君のくれた、
「がんばったね」って一言は
私の体すみずみにいきわたって
悩みなんてふっとんでいった。



こんなことは、王子様にしかできないはず。









「お兄ちゃん。
 優君をよろしくね。
 うたは、もう大丈夫だから。

 優君、おやすみなさい。
 早く治して、一緒に学校に行こうね!」



そう伝えて、自分の部屋に戻った。