優君?
どうして?


お兄ちゃんの質問よりも
頭がはてなでいっぱいだ。

それに、泣きすぎて頭が痛い・・




「爽太~?大丈夫か?うたちゃん」




そう言いながら玄関から聞こえてくるのは
間違いなく優君の声だ。

そうなんだけど、何かおかしい。

「優君来てるの?」


そう、爽太こと、お兄ちゃんに
問えば「あぁ。」と答えるまもなく
玄関に飛び出していった。



「優君!!・・・・優君?」



そこにいたのは、ぼさぼさ頭で
マスクに眼鏡の優君だった。