今でこそ、みっちゃんは瞳の大きくて
とても面倒見のいい美人さんに
成長したけれど。

当時の彼女は、大きな瞳を
大きな眼鏡にひたすら隠し
とても陰鬱な女の子に見えた。
・・そりゃ、いじめられもするわ。
なんて思いながらも私はみっちゃんが
大好きだった。

みっちゃんは、頭もよくて
よく勉強を教えてくれたし、
みっちゃんの作ってくれる
お菓子は絶品で、とてもおいしかった。

なにより、お兄ちゃんとお父さんしかいない
私には、「よくできたね、うたちゃん!」って
満面の笑顔で褒めてくれるみっちゃんが
ママのようだった。