「飯塚…?」


頬を伝う涙は、オレンジに染まった夕焼け空に照らされて、キラキラしてたんだ。


どんな夢を見たのか聞きながら、彼女の涙をそっと拭う。


「もう大丈夫だからな。」


柔らかそうに見える髪は、ホントに柔らかくてサラサラで。

彼女のスクールバッグを持って、二人で教室を出た。