荷物を車に積んで、私達も乗り込んだ。

「何処…行きたい?」


エンジンをかけながらそう聞く。


私は迷わず答えた。

「龍一さんの…家に行きたいです。」


「分かった。」


先生の大きな手で、私の髪をクシャッと撫でた。


ゆっくり発進する車。


「ふあぁっ」


先生が一つの大きな欠伸をした。