「どうしたぁ?」


一人の男性が駆け足で、こっちに向かってきた。


翔君に似た感じの、優しい顔をしたお父さん。


「翔が転んだ時、助けてくれたの。」


「そうですか、すみません。
有難うございました。」


やんわりと話すお父さんは、物腰が低い感じの凄く優しそうな人。


お母さんも可愛い感じの人。


でも…


明らかに変。


親子と別れたのに、先生は私を見ない。

必死で言葉を捜してる様に見えた。


先生…


今、何を思ってますか?


何か言ってくれないと不安だよ。