「あ、龍一さん海だよ、海。」


視界一面に広がるキラキラの海。


窓を開けると、ほんのり潮の香。


目を閉じると、遠く離れているのに、波の音が聞こえてきそう。


「やっぱ海最高!!理恵、ポッキーもう一本ちょうだい?」

「ちょっと待って。」


袋から最後の一本を取って、「龍一さん、あ~ん。」


「ん、あ~ん」


きゃ~っ。


ヤバイよ、先生。


「何か、新婚さんみたいだな。」


そう言ってニカッと笑う先生。