「舞、おはよ。」
「…おはよ。」
村川舞、16歳。
高校に入って1ヶ月がたとうとしていた。
隣にいるのは、中学から付き合っている、海。
目をこすりながらカーテンを開くと、優しい春の日差しが射し込んできた。
外では桜が咲いていた。
「ところで舞。浮気してないかっ?」
「まさかっ!海がいるのに浮気なんてするわけないじゃん♪」
そう言って笑った。
海とは高校が別で、過保護な海は、会うたびに舞にそう聞いた。
「ならいいけどさ。」
そう呟くと海はまたベッドに寝そべり、寝息をたてた。
舞は服を着ると、冷蔵庫から取り出したリンゴジュースを飲んだ。
「…はあ。」
ソファーに座りテレビをつける。