「いいから貸せよ。
俺は男だからいいの。

お子ちゃまには重いだろ?」




……むぅ…


また出た。啓くんの毒舌。




「お子ちゃまじゃないっ!!!」


「すぐムキになるところが
いかにもお子ちゃまなの」




わりと傷つくことを言われてるけど


悲しいなんて感じなくて…




やっぱり、こうやって言い合いが出来るのは楽しい。



あたしと啓くんだけの


秘密の会話 って感じがする。





「……あのさ〜」


「…え?」




家が見えてきたとき


少し前を歩いていた
啓くんが、振り返った。




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