「……華ちゃん…」


「あ、たし……っ…」




これ以上、二人を見ていられない。



今の俺には

『華に触るな』なんて


言う資格がない。





「…華ちゃん……」


「ゃっ……ん…」




全ての動きが

スローモーションに見える。




涼の唇と

華の唇が重なった。



「……っ…」




それ以上、そこにいられなくて

静かに部屋を出た。




…ごめん、華。


俺がまいた種が

こんな風に返ってくるなんて。



それでも

俺は嫉妬してしまうんだ。




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