掴まれた腕が

痛くて……熱い。




手が繋がれたまま

お土産屋さんまで来た。



まだ夕方だから

あまり人はいなくて


すっからかんとしてる。




「…華」


「……」




真剣な顔で見てくる啓くんから

視線を反らす。





『あたし、まだ啓飛が好き。』



瑠亜さんの言葉が

あたしを追い詰める。




「華…」


「ねぇ、啓くん……」




ギュッと手を掴み返して

啓くんを見た。



ねぇ

啓くん。




あたしから……





「離れていかないよね…?」





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