啓くんの胸に耳を傾けると

心臓が規則正しいリズムを刻んでいた。




「華…」


「…ん……」




ちゅ…


触れるだけのキス。



それだけでも

あたしを熱くするには十分だった。




「…ん、啓くん……」


「……」



身体の力が抜ける。


唇から、啓くんに元気を吸われたみたい…




力なく寄りかかると


バッと素早く剥がされた。




「……な、なんで…？」


「あ〜…っと…」




バツが悪そうに、俯く啓くん。


…ちょっと、ショックかも。




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