「もう、今さら遠慮なんてしないでね?」



啓くんの顔を覗き込むと

ちょっと赤い顔が目に入った。


…?





「そうよ!!遠慮しないでどんどん食べてね?」




お母さんの言葉に

優しく笑った。




「ありがとうございます。」


「じゃぁ、いただきます!!!」




お風呂から上がったばかりだからか

それとも、啓くんがいるからか


いつもより暑い身体に

冷やし中華の冷たさがしみる。




「ねぇ、食べ終わったら
数学教えて?」


「あぁ。ご飯のお礼にな。」




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