「好きだよ、高宮。」






耳元で囁く桐谷慎のセクシーボイス。




“私にはしゅーちゃんがいる”


と、何度突き放しても関係ないと言い切って。

桐谷慎から何度この言葉を聞いただろう。








「好きだよ、高宮」









やめてよ。

私、弱ってるんだから。

この手を取ってしまいそうになるじゃない。







「高宮が楽になれるなら俺が側にいてあげるから。」









やめてよ。

いつだって俺様で

ワガママで

強引で

エロ魔神なのが桐谷慎でしょ??







こんな風に優しくされたらすがりたくなるじゃない。








桐谷慎は私の顔を覗きこんでもう一度キスをすると。








私を抱きしめ私の髪に指を絡ませながらこう言った。








「藤堂から…高宮のコト奪ってもいい??」