は?
オコチャマ??




「頭でセーブ出来る恋愛は本当の恋じゃないよ。」


「…え…??」



「高宮がホントに藤堂が好きなら我慢なんてする必要ないね。
妊娠してようとなんだろうとアイツを奪えばいい。」





桐谷慎は見てるこっちが怖くなるくらい。
冷たく妖艶な瞳で私を見つめる。







「そんなこと…できるわけないじゃん!!
彼女は妊娠してるんだよ!?お腹の中の赤ちゃんからお父さんを奪うようなことできないよ!!!!」







だから…しゅーちゃんが許せない。
そんな大切な人達がいるのに何で私を選んだの?


こんなの…自分だって苦しいハズなのに。






私は絶対に間違ってなんてない。
そう確信して桐谷慎を見つめる。








「高宮はマジメだね~。
みんなから認められる清廉潔白な恋がしたいんだろうけど…それってホントに藤堂のコトが好きなの??」






そう言って。
桐谷慎は私の右手をギュッと握る。







「ホントに欲しいと思うヤツが現れたら我慢なんてできない。
どんな卑怯な手を使ったって手に入れたい…と思う。
俺みたいにね。」










目の前の信号は赤。

キュッと桐谷慎の車が止まったかと思うと桐谷慎は私の体をだきよせて。

不意打ちのキスをした。