春休み、下宿を決めた時





同じく県南から来てる
女がいた


引っ越し次の日の
朝ご飯の食堂で




初めて会った




肌黒い…









そう思った


自分は剣道室内で
ほとんど日焼けしないし

なんか

珍しい気持ちだった



すげー
こんな日焼けすんだ…

とかじろじろ見てたら






『何?なんか用?』




話し掛けられたーー!!!!

とか思って


「いやいや!
俺夏目和希!剣道で
来てんだけどさー、
あんた焼けてるなーって
思ってさぁ。

もしかして陸上部?」


『ソフト部!別に
好きで焼けてる訳じゃ
ないし』

「な!名前は?」


『坂…挨希子…』



「坂?!ソレ苗字?!
スゲー初めて聞いた!
よろしくな、挨希子」

『初対面で呼び捨て?!』

「え?だって中学とか
そうじゃなかった?
俺の中学呼び捨てだった
けども」

『ややや!フツーに
苗字でしょーが!
第一学年何百人を
呼び捨てで、ってあんた
凄いな!
生徒会長かよ』

「何百人?!
俺んトコなんて
学年28人で1クラス
だけだったぞ?!」

『28…?!ぷっ☆
どんだけ田舎よ~!
あはははは…!

あたしの中学なんか
300人弱で8クラスだよ』

「は、8クラス?!
学校に収まんのかよ!」




あはははは…