ケラケラと笑いながら美亜は片付けの続きに戻った



「でも、ただの幼馴染みだって…」


「当ったり前ですよ〜おっさななじみですよ。昨日はイチ兄に貰った映画見に行ったんですって」


「……!」



“映画”


このフレーズで阿部は1週間前の事を思い出したようだ



「本当は綾子と行こうと思ったんですけど『忙しいから!』って断られちゃったんですよ」



美亜はショボーンとしながら「友情より仕事なんですかね…」と黄昏れた



「え、あっ…」



阿部は真実を聞き、噂に流されていた自分が恥ずかしく思えてきた