「…何も見てませんけど…」



机の上は勿論、机の下に収まっている椅子の上を確認しても、それらしき物は見当たらない



「白石さん」



いつもの調子の良い阿部とは違い、真剣な表情で呼ばれ少しドキッとしてしまう



「は、はい!」



入口付近に居た場所から、1歩1歩美亜の方へ近付いて来る



「ねえ、本当なの?」


「え?え?!」



何が本当なのかサッパリ分からず、距離が近付くにつれドギマギしてしまう



「あの噂って本当なの?」



………あの噂??



阿部が言っている事が、良く理解出来ない



何かしたかな?

もしかして、一昨日ゲ○ピーだった事?

昨日、プリン3つも食べちゃった事かな?



「え、ええっと、噂というのは…?」



やはり思い当たらない



「鷹科主任の事だけども」


「えええっっっ!!」



か、要ちゃん?!