会議の際、お茶出しや片付けは後輩の仕事になる

そのため、どうしても美亜と瑠璃の仕事になってしまう

それに今日の会議は少人数で、瑠璃1人で事足りる筈だ

それを瑠璃ではなく美亜に怒ってくるのは、紛れも無く八つ当たりだ




あたし何かしたっけ?



普段から仲良しではないが、仕事上では何も問題なく接していた


佐々木の機嫌を損ねるような言動はしていない


ハッキリと断言出来る



「お〜こわいこわい!女ってこっわ〜い」



誰も居ない会議室で心の声を出していた



「あたしはなーんにもしてないっての!」


「クスクスッ…」



誰も居ない筈なのに…反射的に声のする方へ振り向いた



「白石さんってホント面白いよね」



ここの会議室で先程まで会議に参加していた阿部が居た



「あ、阿部さん?!」



思わずギョッとしてしまう



「な、何か忘れ物ですか?」


「いや、そうじゃないけど…やっぱり忘れ物かな?」



美亜は曖昧な返答に首を傾げキョロキョロと辺りを見渡した