「そうだね。そうかもしれない。≪だいせんそう≫の起こり得る世界で、生きなければならないかもしれないね」


真っ当な、正義感のありそうな声は出ませんでした。私はもう限界を感じているのです。


すると、私の視界の隅でタヌキ山くんが震えているのがわかりました。
小刻みに・・・といった表現がぴったり。


「やだよ!そんなの怖いよ!」


タヌキ山くん、私はあまりにも冷静な声で言います。自分でも恐ろしいのか、私は彼と同じように震えているのかもしれないと思うと、途端に怖くなったのです。


もしかしたら、私は怯えているのかもしれない。

「・・・・・・・・・ぼくたちは、死ぬの?」

クマ村さんは両手をがっちがっちと合わせながら、でも足は大きく開きながら言いました。