「…おいお前ら。いつまでも喋ってんじゃねーよ。帰る気ないのか」
それまで思い出話に興味なさそうにしていた零会長が、腕も脚も組みながらみんなに言った。
まるで、みんなが動くのを待っているかのようだ。
「ちょっとは零くんも働けよなー」
「やめとけ、咲。会長の説得など時間の無駄だ」
「銀司の言う通り。それに、仕事が無いのも確かだしな」
そう言いながら克也先輩は、あくびなんてしてる。
確かに、お花見が終わったばかりで仕事もあまりないし。
暇と言えば暇になるのだけれど。
することが全く無い訳でもないみたい。
それなりにみんな、自分の作業をしている。
私はホッチキスを片手に、大量のプリントを留めにかかる。